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プロフィール

登録日: 2019年6月17日

記事 (113)

2026年9月14日3
顕微鏡的多発血管炎
顕微鏡的多発血管炎(Microscopic Polyangiitis:MPA)は、主に細動脈や毛細血管などの小血管に炎症を引き起こす壊死性血管炎であり、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎(AAV)に分類される疾患です。特にミエロペルオキシダーゼ(MPO)に対する抗体であるMPO-ANCAが陽性となることが多く、同じAAVに属する多発血管炎性肉芽腫症(GPA)とは異なり、病理組織学的に肉芽腫形成を伴わない点が特徴です。MPAでは、自己免疫反応を介して活性化された好中球が血管内皮を障害し、結果として臓器障害を引き起こすと考えられています。原因は不明ですが、遺伝的背景に加え、感染、薬剤、シリカ曝露などの環境因子の関与も示唆されています。 MPAは日本を含む東アジア諸国で比較的高頻度に認められ、ANCA関連血管炎の中では最も多くみられます。発症年齢は中高年が中心であり、特に60歳以上の高齢者に好発します。性差は少なく、男女ともに発症します。 この顕微鏡的多発血管炎は多臓器に影響を及ぼし、臨床症状も多彩です。最も頻度が高いのは腎障害で、急速進行性糸球体腎炎(RPGN)として現れ、血尿...

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2026年8月19日4
血小板減少症
[疾患概念] 血小板減少症とは、末梢血中の血小板数が基準値(一般に15万/µL)を下回った状態を指し、出血傾向を中心とした臨床的問題を引き起こしうる病態の総称である。血小板数の低下は、骨髄での産生低下、末梢での破壊亢進、脾臓への貯留増加、あるいは血管内での消費亢進など、複数の機序によって生じる。臨床上は、単なる検査値異常として偶然発見される軽度のものから、致死的出血を来し得る重篤な疾患の初発所見まで、極めて幅広いスペクトラムを有する点が重要である。 [原因] 原因として最も頻度が高いのは免疫学的機序による末梢破壊であり、その代表が免疫性血小板減少症(ITP)である。ITPでは自己抗体により血小板が脾臓などで破壊され、孤立性の血小板減少を呈する。一方、骨髄異形成症候群や再生不良性貧血、抗がん薬や放射線治療後などでは血小板産生自体が低下する。さらに、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)や播種性血管内凝固症候群(DIC)では、血小板が血管内で過剰に消費され、急激かつ高度な減少を来す。大量輸血後の希釈性血小板減少や、肝硬変に伴う脾機能亢進も重要な原因である。 カテゴリ 代表的疾患・状況...

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2026年7月9日5
椎骨脳底動脈動脈瘤破裂
椎骨脳底動脈動脈瘤破裂は、後方循環系に発生する脳動脈瘤の破裂によるくも膜下出血を指し、脳卒中の中でも重篤な転帰を取りやすい疾患である。脳底動脈や椎骨動脈は脳幹や小脳を灌流する重要血管であり、動脈瘤破裂に伴う出血は生命維持中枢への直接的影響をもたらすため、早期診断と迅速な治療介入が極めて重要である。特に脳底動脈瘤破裂は全脳動脈瘤の約5〜8%を占めるにすぎないが、致死率は高く、破裂急性期の死亡率は30〜50%に達するとされている。 疾患概念・原因 椎骨脳底動脈動脈瘤は、脳底動脈分岐部や椎骨動脈-後下小脳動脈(PICA)分岐部など、血行動態的ストレスが集中する部位に発生する。成因としては、動脈壁の中膜弾性線維の変性や内弾性板の断裂が関与し、慢性的な血流ストレスが瘤形成を促す。高血圧、喫煙、過度の飲酒、動脈硬化が主要な危険因子であり、また遺伝性要素として多発性嚢胞腎やEhlers-Danlos症候群などの結合組織疾患が背景に存在することもある。 疫学 全脳動脈瘤の約10〜15%が後方循環に位置し、そのうち椎骨脳底動脈領域は約半数を占める。男女比は女性にやや多く、発症年齢は50〜70歳代が...

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