医学豆知識メルマガVol.210 尋常性乾癬

乾癬とは、皮膚の表面が炎症を起こすことで生じる慢性の角化性病変のことで、皮膚が赤くなって(紅斑)、盛り上がり(浸潤)、表面に銀白色のかさぶた(鱗屑)が付着して、それがぼろぼろと剥がれ落ちる(落屑)のが特徴です。病状が進むと関節の痛みや変形、発熱や倦怠感等の全身症状が生じることもあります。乾癬にはいくつかのタイプがありますが、90%以上を占めるのが尋常性乾癬です。尋常性とは、ありふれた、普通のという意味です。

初期には頭部のフケが目立ちます。患部の皮膚は赤く腫れ、皮膚表面には白っぽい垢が浮くようになり、異常なスピードで皮膚細胞が増殖するので皮膚はボロボロと剥がれ落ちていきます。患部は頭部から次第に手足、背中など広範囲に及んでいきます。また、全身の関節炎や関節痛といった関節症状を訴える患者さんも5~20%いるといわれています。



原因

はっきりとした原因は分かっていませんが、発症には、遺伝的要因、外傷、感染や、薬剤、食事等の環境因子、ヘルパーT細胞、インターロイキン17や23、TNF-α等の細胞免疫学的要因が関与しているといわれています。正常な表皮細胞は28日サイクルですが、乾癬の場合は4~5日と代謝サイクルが短いので、角化細胞が鱗屑となって次々と剥がれ落ち、これに炎症が加わって赤く盛り上がって来るのが特徴です。


検査・診断

問診や視診(含ダーモスコピー)が一番重要ですが、部位によっては他の皮膚疾患と区別がつきにくい場合があるため、確定診断には皮膚生検が必要です。一部採取し顕微鏡で確認します。


種類・疫学

乾癬の約90%は尋常性乾癬ですが、それ以外に、皮疹が小型の滴状乾癬、膿疱を伴う皮疹を持つ膿疱性乾癬、乾癬性関節炎、乾癬性紅皮症の全部で5種類があります。欧米白人では有病率は3%でのすが、日本の乾癬患者数は約40万人といわれ、人口の0.2~0.3%にあたります。男性の方が女性より1.4倍多いとされ、好発年齢は思春期以降から、50代であると考えられています。(皮膚科に通う患者さんの約1%が乾癬治療)


重症度

・BSA:Body Surface Area

 皮疹が体表面積に占める割合を示します。手のひら1枚分を体表面積の1%と考えます。

 10%超が重症とされています。

・PASI(Psoriasis Area and Severity Index)

 全身を頭部、上肢、体幹、下肢の4ヶ所に分け、どの部分に、どのくらいの大きさの、

 どの程度の皮疹があるかを調べることで、全身の重症度を点数化する方法です。

・DLQI(Dermatology Lefe Quality Index)

 患者さんが皮膚の状態によって感じる日常生活の不便さについて、回答を点数化します。


 10の法則として、BSA>10%、PASI>10、DLQI>10のいずれか1つまたは関節症状を

 伴う場合は重症例とし、外用療法だけではなく、さらに積極的な治療をすべきである

 とされています。


治療

乾癬の治療は、ビタミンD3やステロイドの外用療法が主ですが、光線療法、内服療法(飲み薬)、注射療法の4種類があります。


引受査定のポイント

現症については死亡保険系は保険料割増等の条件付~標準体、医療保険は部位不担保等の条件付での引受を考慮できるでしょう。既往症については死亡保険系は標準体、医療保険は部位不担保等の条件付~標準体での引受が考慮できるでしょう。

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