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鼻中隔湾曲症

11 分前
読了時間: 2分

鼻中隔湾曲症は、鼻腔を左右に分ける鼻中隔(軟骨と骨で構成)が正中からずれて変形し、左右の鼻腔に狭さや差を生じる状態です。多くの場合は軽度で無症状ですが、変形が強いと慢性的な鼻づまりや副鼻腔炎、鼻出血、嗅覚障害、いびきや睡眠の質の低下などの原因となります。成人では解剖学的な偏位が非常に多く見られ、地域や調査方法によっては半数以上に確認されますが、実際に治療が必要になるのは一部です。


原因は、胎児期の発育過程や出生時の圧迫による先天性のもの、幼少期や成人期の外傷による後天性のもの、加齢による軟骨や骨の変形などがあり、鼻腔内の気流が乱れることで粘膜が乾燥したり肥厚したりし、さらに副鼻腔の換気や排泄が悪くなって炎症を引き起こすことがあります。


症状としては、片側または両側の鼻づまりが最も多く、特に狭くなった側で強く感じられます。鼻汁や後鼻漏、副鼻腔炎の繰り返し、頻繁な鼻出血、嗅覚障害、鼻の中の違和感、睡眠時のいびきなどもみられます。症状の強さは変形の程度だけでなく、アレルギー性鼻炎や下鼻甲介肥大といった併存疾患の影響を受けます。


診断は、まず問診と鼻鏡や内視鏡による観察で行い、鼻中隔の位置や粘膜の状態、他の病変の有無を確認します。慢性副鼻腔炎や強い変形が疑われる場合はCT検査を行い、偏位の部位や形、併存病変を詳しく評価します。NOSEスコアなどの症状評価や鼻腔通気測定といった機能検査が補助的に用いられることもあります。


治療は、まず鼻噴霧ステロイドや抗ヒスタミン薬、局所の血管収縮薬などによる保存的治療を行います。これでも症状が改善しない場合や、副鼻腔炎などの合併症が解剖学的な偏位によって悪化していると考えられる場合には、鼻中隔矯正術(septoplasty)が検討されます。手術は鼻中隔の変形を修正して鼻腔の通りを改善するもので、従来法に加えて、最近では視野が広く出血も少ない内視鏡下手術が広く行われています。術後は鼻洗浄や薬物療法で炎症や再狭窄を防ぎます。


予後は一般的に良好で、多くの症例で鼻づまりや生活の質が改善しますが、アレルギーや喘息が併存する場合は症状が残ることもあります。術後合併症としては、出血、感染、鼻中隔穿孔、嗅覚の変化、再発などがまれに起こるため、手術適応や期待できる効果については事前に十分な説明が必要です。



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