SAPHO症候群

SAPHO症候群とは、慢性の皮膚疾患と骨関節炎を合併した病態です。次の5つの特徴から、それらの頭文字(SAPHO)を並べて命名されました。

  • 滑膜炎(Synovitis)

  • ざ瘡(Acne)

  • 膿疱症(Pustulosis)

  • 骨化過剰症(Hyperostosis)

  • 骨炎(Osteitis)

皮膚症状としては、掌蹠膿疱症、ざ瘡、尋常性乾癬が多いです。関節炎は、膝関節や足関節の末梢関節炎が多いですが、胸鎖関節の炎症と異常骨化が特徴的です。掌蹠膿疱症による関節炎は、掌蹠膿疱症性関節炎と呼ばれます。その他、脊柱や仙腸関節などの軸性関節炎も見られます。またクローン病潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患との関連性も示唆されています。 HLA-B27が13~30%程度陽性となることから、脊椎性関節炎の亜型とも考えられています。


痛みとしては、胸鎖関節や胸骨柄接合部などの前胸壁の痛みが一番頻度の高い症状です。診断基準としては、Kahnらの基準があります。考え方としては、慢性の皮膚疾患に関節炎あるいは骨髄炎を合併した病態と言えます。

  1. 慢性再発性多発性骨髄炎

  2. 掌蹠膿疱症、膿胞性乾癬、重度のざ瘡のいずれかを伴う急性・亜急性・慢性の関節炎

  3. 掌蹠膿疱症、膿胞性乾癬、尋常性乾癬、重度のざ瘡のいずれかを伴う重度の骨髄炎

上記3っの診断項目中1項目を満たした場合に、SAPHO症候群と判定します。


SAPHO症候群は非常にまれな病気で、世界における発症率は約0.04%という報告されています。発症年齢の中央値は30~50歳で幅広い年代で発症します。男女差はないとされています。