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社会不安障害

社会不安障害(Social Anxiety Disorder; SAD)は、従来いわゆる恐怖症と呼ばれた神経症です。大勢の前で話をしたり、初対面の人と合うと緊張したり、恥ずかしいと思ったりするのは日常的に誰もが経験ですが、このような状況や行為から生じる不安や緊張、身体の症状が、日常の会話や発言にまで支障をきたすほど著しくなり、そのような社会状況や行為を避けたくなり、その結果、学校や会社に行けない等、社会生活に支障が出てしまう状態です。社会不安障害(恐怖症)の症状類型としては次の3つがあります。


対人恐怖

赤面恐怖

外出恐怖




上記の対人恐怖、赤面恐怖、外出恐怖などの不安や緊張、身体的症状から、人や社会からの接触を避けるような状態が多いようです。社会不安障害には、大きく次の2種類があります。


広場恐怖(Agoraphobia)

普通は危険ではないが、特定の状況や対象によって強い不安が引き起こされる病態です。例えば、広場のような人が多くいる空間、街中の雑踏、電車やバス等の乗り物など、種々の空間に対する恐怖症です。


社会恐怖(対人恐怖 Sociophobia)

対人恐怖とも呼ばれ、人前で発言したり、字を書くときに手が震える等、他人から注目され、批判されたり恥ずかしい思いをするのではないか、というような恐れがその中心にあります。社会恐怖は、その病状から赤面恐怖、表情恐怖、視線恐怖など種々の状態により恐怖する内容が異なるようです。また蛇やクモ、地震や雷、暗闇、閉所、血液、怪我の目撃など特定の対象に対する恐怖もあります。

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