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皮膚筋炎/ 多発筋炎

疾患概念・原因

 多発性筋炎(polymyositis; PM)と皮膚筋炎(dermatomyositis; DM)は、原発性の横紋筋の炎症性疾患で、近位筋群の対称性筋痛を伴うことを特徴とする特発性炎症性筋疾患です。皮疹を伴うものを皮膚筋炎、皮膚病変を伴わないものを多発性筋炎といいます。40歳から60歳の女性に多くみられ男女比は1:2です。悪性腫瘍を合併することが多く、それを見逃さないように注意することが臨床医学上重要です。




疫学・症状・経過

 下肢を初発とする筋力低下がみられます。近位筋が対称的に侵されます。筋委縮・筋圧痛・嚥下障害・呼吸困難を伴い、びまん性間質性肺炎(肺線維症)もみられます。皮膚筋炎の皮膚症状では、両上眼瞼部の紫紅色の浮腫性紅斑(ヘリオトロープ疹)や手指の関節伸側の落屑をともなう紅斑(Gottron徴候)、レイノー(Raynaud)現象、四肢伸側の紅斑、ショールサイン、多形皮膚萎縮などがみられます。


検査・診断

 筋肉の破壊を反映する尿中クレアチン値が上昇します。しかし筋肉破壊が進行して筋量が減少するとそれを反映して尿中クレアチニン値は低下します。筋原性酵素のCKやアルドラーゼが上昇します。

 骨格筋とそれを支配する運動神経の活動電位を筋電図(electromyography; EMG)によって調べます。EMGにおいて、筋収縮時の低電位、短い持続、多相性複合電位のような筋原性異常がみられるとき、多発性筋炎を考えます。確定診断には、筋生検にて筋線維の変化やリンパ球の浸潤を確認します。血液検査で抗Jo-1抗体が20~30%で陽性となります。

 皮膚病変のないものが多発性筋炎ですが、筋病変は共通しているので、それぞれを同一疾患として扱うことが多いです。鑑別診断上、筋ジストロフィーとの鑑別が最も重要で、頚部屈筋群の萎縮と皮膚症状が見られれば、皮膚筋炎と考えられます。


治療・予後

 筋症状、皮膚症状の改善にはステロイド(プレドニンン)が第一次選択薬です。ステロイドの効果が不良の場合は、免疫抑制薬を使います。また、悪性腫瘍を伴う場合には、腫瘍の切除を行います。この腫瘍の切除によっては多発性筋炎や皮膚筋炎が治ることがあります。合併する悪性腫瘍には特に胃癌と肺癌が多く、予後は悪性腫瘍と肺病変(間質性肺炎)の有無に左右されます。また、筋力低下に関してはリハビリしか方法が見つかっていません。


査定のポイント

 生命保険、医療保険、がん保険ともにお引き受けは困難でしょう。



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