治療抵抗性高血圧

治療抵抗性高血圧(resistant hypertension)とは、「クラスの異なる適切な降圧薬3剤を用いても血圧が目標まで下がらない高血圧」で、難治性高血圧ともいいます。適切な降圧薬とは、カルシウム拮抗薬、ACE阻害剤またはARB拮抗薬、利尿薬です。糖尿病患者の高血圧の降圧目標である135/80mmHg未満を達成している患者割合は11%に過ぎないとの報告もあり、治療抵抗性高血圧の頻度は少なくないと考えられます。


治療抵抗性高血圧となる2次性高血圧の原因は多岐にわたりますが、比較的頻度の多い原因疾患としては次の4疾患があります。原因を除去することで高血圧が完治となることがあります。

  1. 睡眠時無呼吸症候群

  2. 腎実質性高血圧

  3. 腎血管性高血圧

  4. 原発性アルドステロン症

睡眠時無呼吸症候群による高血圧は、交感神経活動の亢進からもたらされる神経因性高血圧(neurogenic hypertension)ともいわれ、血圧変動の増大が特徴である。夜間の低酸素血症やSASからの中途覚醒により交換神経が興奮すると考えられています。このため夜間も血圧が高いままとなります。また、胸腔内圧が低下することにより、静脈還流量が増加することも1つの原因となります。


腎実質性高血圧とは、腎臓の糸球体や尿細管が障害されることで起こる2次性高血圧です。腎実質性高血圧は2次性高血圧の半数を占め、その原因疾患としては慢性糸球体腎炎と糖尿病性腎症が多いです。


腎血管性高血圧とは、腎動脈の狭窄により輸入細動脈の血流が低下し、傍糸球体装置からレニンが過剰分泌されることで起こる2次性高血圧です。レニン‐アンギオテンシン‐アルドステロン系が活性化された状態となります。


原発性アルドステロン症とは、片側の副腎腺腫からアルドステロンが過剰分泌されることで起こる2次性高血圧です。


治療抵抗性高血圧となる2次性高血圧の治療は、原因疾患の除去であり、副腎摘出術、経皮的腎血管形成術、腎交感神経焼灼術などが行われています。