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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 83◆◇ 2013.04.09

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前庭神経炎
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鼓膜のすぐ内側は中耳と呼ばれ、耳小骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)により音を増幅
させて、さらに奥の内耳に伝えます。内耳は聴覚を伝達する蝸牛神経と平衡感覚を
伝達する前庭神経によって脳神経と結ばれていますが、何らかの原因で前庭神経だけ
が障害され、急激な回転性めまいで発症する疾患を前庭神経炎といいます。

原因
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前庭神経炎という名称ですが、はっきりとした原因は不明で前庭神経の炎症なのかも
不明です。発症前に風邪のような症状が半数いるので、ウイルス感染説が有力ですが、
循環障害説や脱髄性病態説もあります。残り半分は感染がはっきりしないケースで、
内耳のうち、前庭神経だけが障害を受け、蝸牛神経がなぜ障害を受けないのかも
不明です。

診断基準
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1988年日本平衡神経科学会の診断基準によると、A、病歴で4項目、B、検査で4項目、
他、補助診断検査で4項目ありますが、大部分は下記の症状や検査の中に記載するの
で省略します。

症状
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突発的な回転性めまい発作が生じ数日続きます。大きな眩暈は一度のことが多いです。
吐き気や嘔吐を伴うこともありますが難聴や耳鳴り等の聴覚症状は伴いません。
1週間程度で改善しますが、軽いめまいや動揺感は数か月以上残ることもあります。
めまいを繰り返すことはありません。めまい発作に先行して上気道感染や感冒に罹患
していることが多いです。

検査
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発作時にはFrenzel眼鏡で持続する水平性眼振が見られます。温度刺激眼振検査では、
患側耳の温度に対する眼振反応の低下 が認められます。聴力検査は正常です。
CTやMRIは 中枢性疾患(聴神経腫瘍、脳腫瘍、脱髄疾患)の鑑別に有用です。
頭位によって眩暈の変化はありません。それ以外には、血清ウイルス抗体価検査の異常
(単純ヘルペスやEBウイルスが多い)や髄液検査で総蛋白量の増加が認められ、補助
診断検査基準に入っています。

鑑別疾患
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めまい発作を繰り返すメニエール病や突発性難聴、良性発作性頭位眩暈症、心身性
眩暈症や、小脳腫瘍、上小脳動脈循環障害、まれですが聴神経腫瘍との鑑別も重要です。

治療
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急性期の治療としては、抗眩暈薬のメイロン点滴や悪心嘔吐に対しては制吐剤を投与
します。ステロイド投与により著明な改善が見られることもあります。
診断が確定し、ある程度めまい症状が改善したら、無理のない範囲で早期に動いた方
が、前庭代償が働き、回復も早いようです。慢性期には内服で循環改善薬やビタミン剤、
時に抗不安剤や抗ウイルス剤が投与されることもあります。

予後
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生命予後は極めて良好で、急性期のめまいは、一過性で、数週から数か月で消失し
ます。平均1ケ月で大部分は通常の日常生活に戻ることが出来るという文献もあります。
若年ほど完治する確率が高いようです。

引受査定のポイント
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現在治療中の場合は全て一旦延期としたほうがよいでしょう。
既往症は原則引受可です。しかし、入院期間が長く、直近の場合には、医療保険に
ついては部位不担保も考慮した方がいいでしょう。

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ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

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