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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 81◆◇ 2013.03.12

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アジソン病
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副腎皮質は三層構造をしていて、生命に必要な副腎皮質ホルモンなどの各種ステロ
イドホルモンを産生する重要な役割を持っています。副腎の両側の副腎皮質自体に
原因があって機能が低下した疾患をアジソン病(副腎皮質機能低下症)といいます。
1855年に英国のトーマス・アジソンが報告したのでこうよばれるようになりました。
 現在は厚生労働省による難病にも指定されており、全国調査によるとアジソン病の
患者数は1年間で660例と推定され、特発性が42.2%と多く、次いで結核性が36.7%、
その他が19.3%となっています。特発性のものは性差や年齢分布に差はありません
が増加傾向にあります。結核性のものは40~60歳の男性に多くみられます。

原因
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後天性の原因は、感染症としては結核が多いですが、真菌症やAIDSに合併するもの
もあります。特発性は自己免疫によるものが多く、副腎皮質炎による低下や萎縮が多い
です。その他、悪性腫瘍の副腎転移、出血、代謝異常なども発病の原因となります。
先天性のものは極めてまれで、アジソン病とは独立した疾患として扱われますが、
この中には先天性副腎皮質低形成、副腎ホルモン合成酵素欠損、家族性グココルチ
コイド欠損などがあります。

症状
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慢性的な脱力、全身倦怠感や疲労感、消化器症状(腹痛・嘔吐・下痢・便秘)や体重
減少、低血糖、高カリウム・低ナトリウム血症などの症状が見られます。皮膚症状と
しては関節部や口腔内、唇などの粘膜の青黒色の色素沈着が有名です。

検査
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副腎皮質機能低下症を疑う場合には一定のフローチャートに従った検査をします。
まずACTH迅速負荷試験を行ないます-血中コルチゾールは低値、ACTHは高値と
なります。次にACTH2日間負荷試験を行い、コルチゾール、17OHCSが不変の場合
にはアジソン病(原発性副腎不全)と診断されます。
血液検査では、カリウム上昇、ナトリウム低下、血糖低下、BUN上昇、好酸球増加など
の所見が認められます。画像診断としては副腎CTが有用で、副腎結核の場合には
石灰化や腫大が見られます。副腎シンチグラフィーでは副腎部の集積が欠損します。
この他、原因として多い結核などの感染症の検査、自己免疫疾患の検査、がんの検査
も必要となります。

鑑別疾患
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上記のフローチャートにより、視床下部性の副腎不全や下垂体性の副腎不全との鑑別
が出来ます。先天性の副腎低形成症はアジソン病とは区別されていますが、たくさんあり、
鑑別疾患としては重要です。

治療・予後
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慢性的に副腎皮質が機能低下した状態なので、グルココルチコイドによる補充療法を
生涯にわたって続ける必要があります。通常は1日1~2回の内服ですが、けがや発熱
などのストレス時には増量します。また、電解質のバランスを保つためにフルドロコルチ
ゾンを追加で服用する場合もあります。しかし、ストレス時の増量や、服用を忘れたりす
ると、急性副腎不全となりショックに対する治療が必要になります。この場合は生命の
危険もありますが適切な治療が行われていれば、予後は比較的良好と言われています。

引受査定のポイント
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無治療で若年の場合には一旦延期とした方がいいでしょう。
ある程度の年齢以上で、関連欠陥がなく、投薬によりコントロールされていてクリーゼ
を生じていないことが診断書等で確認できれば、医療保険については引受は難しい
ですが、死亡保険については延期~割増等の条件付きでの引受が考慮できる場合も
あります。基礎疾患に注意し、保険金額は低く、期間が比較的短ければ、引受の可能性
が見出せるでしょう。

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