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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 80◆◇ 2013.02.27

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急性副腎不全
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副腎は腎臓の上部にある1~2cm程の小さな臓器で、糖質コルチコイド、鉱質コルチ
コイド、性ホルモンを産生する重要な役割を持っています。特に糖質コルチコイドは一
般的にステロイドと呼ばれるもので、抗炎症作用や抗免疫反応のため多くの病気の治
療に使用されています。
急性副腎不全は様々な原因で副腎皮質の糖質コルチコイドの分泌が低下するために
生じ、治療が遅れると生命を脅かすこともある重篤な病気で、別名「副腎クリーゼ」とも
呼ばれます。
 全身倦怠感や疲労感、脱力などの症状からはじまり、精神症状や消化器症状(腹痛
・嘔吐・下痢)や発熱も見られます。続いて急激な脱水症状、血圧の低下、呼吸困難、
意識障害などショック状態になり、治療が遅れると死亡する危険性もあります。

原因
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■原発性
先天性のものとしては副腎皮質過形成や副腎低形成、ACTH不応症、糖質コルチコ
イド不応症、各種代謝疾患などがあります。後天性としてはアジソン病が多く、けがや
発熱、手術などの強いストレスがかかった場合や、細菌感染、副腎出血、外傷、薬剤
性などが原因となります。

■中枢性
下垂体や視床下部など中枢性の障害により副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌が
低下する場合や、長期にわたりステロイドを内服していた人が急に内服を中止した場合
などに起こります。

検査
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血中コルチゾール、尿中17-OHCSが低値となります。ACTHが高ければ副腎原発性、
低ければ続発性(下垂体や視床下部)と鑑別できます。電解質はナトリウムは低下し、
カリウムは上昇します。(Na/Kは30以下)BUNは上昇し、末梢血好酸球は増加、血糖
値は低下します。

鑑別疾患
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初期には腹痛などの症状が出るため、急性腹症との鑑別は特に重要です。
急性副腎不全というのは病態なので、初期治療が終了したら、アジソン病やその他の
多岐にわたる原因疾患の鑑別は重要となります。

治療
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ショックに対する治療が基本です。速やかに静脈を確保し、十分な糖質コルチコイドの
投与を行います。輸液により、脱水、低ナトリウム、高カリウムを改善し、低血糖、アシ
ドーシスの補正も行います。糖質コルチコイドは、最初は急速静注し、その後ゆっくり
持続点滴します。徐々に減量し、最終的には経口治療に移行後中止します。
この他、昇圧剤や抗生剤の投与が必要なこともあります。

予後
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維持療法中の急性副腎不全の場合は病歴から診断がつき易く、早期治療により数か月
も経過すれば副腎皮質が次第に回復するので、一般的に予後は良好と言われています。
しかし、初発の場合は診断や初期治療が遅れ、致死的で予後不良となることがあります。

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引受査定のポイント(原因や基礎疾患が重要です。)
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現在、完治していない場合は、死亡保険も医療保険も全て延期としたほうがよいでしょう。
既往症については原因にもよりますが、発症が1回のみで後遺症がない場合には、死亡
保険は経過年数により延期~削減~標準体で、医療保険は経過年数により延期~標準
体での引受も考慮できます。
ただし、基礎疾患等の詳細が不明の場合には、延期としたほうがよいでしょう。
アジソン病等とわかる場合には、その疾患の引受基準を参照してください。

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ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

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