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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 57◆◇ 2011.12.27

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副甲状腺機能亢進症
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副甲状腺は甲状腺の裏側に隣接していて、上下左右・計4個ある米粒大の内分泌
器官です。骨や腎臓に働きかけ、血中カルシウム濃度を上昇させる副甲状腺ホル
モン(PTH)を分泌します。
何らかの原因でこのPTH分泌が過剰に分泌されることによりカルシウム等の代
謝異常をきたし、骨、腎など全身に多彩な病変を起こす疾患が副甲状腺機能亢進
症です。

原因
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下記の3つにわかれます。
1.副甲状腺自体の腺腫、過形成、がんを原因とする原発性
2.栄養や腎臓疾患による低カルシウムからくる二次性
3.異所性にPTHが産生される腫瘍によるもの(偽性副甲状腺機能亢進症)

原発性では単発性に腫大する腺腫が大半(8~9割)で、がんは数%です。
二次性の原因としては、食事等カルシウムとリン摂取の不均衡による
低カルシウムやビタミンD欠乏症、骨軟化症などによるものもありますが、
大部分は慢性腎不全による透析患者で、副甲状腺は反応性に過形成となります。
異所性にPTHが産生される腫瘍としては、腎がん、肺がん、卵巣がん、
子宮がんなどがありますが稀です。

症状
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PTHは骨からカルシウムを遊離し脱灰をおこすため、骨粗鬆症や繊維性骨炎
になり、病的骨折や関節痛、骨痛が起こります。
また高カルシウム血症により、腎・尿路結石、腎石灰化が生じます。
その他さまざまな場所にカルシウムが沈着して(異所性石灰化)、動脈硬化や
弁膜症・関節炎などを引き起こします。
自覚症状として全身倦怠感、食欲不振、悪心、嘔吐、口渇、筋力低下、重症に
なると意識障害などが起こります。精神症状としては、不眠、不安、うつ状態
などが現れることがあります。
その他に胃十二指腸潰瘍や膵炎などが起こることもあります。

治療
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軽度の高カルシウム血症で、結石や骨量の低下も示さない場合には経過観察する
場合や、経皮的エタノール注入療法(PEIT)を行う事もありますが、根本的
治療法は外科的摘出です。腺腫の場合には、腫大した副甲状腺のみを摘出すれば
よいのですが、4つとも腫大した過形成の場合は、全摘出した後、1つはいつで
もすぐ摘出できるように腕などの筋肉内に自家移植しておきます。
がんの場合には通常単発ですが、リンパ節も含めて広範囲に全てを摘出します。

内科的治療としては、カルシウム値が異常に高く緊急性がある場合には、カルシ
トニン、ステロイド、生理食塩水、利尿剤などを点滴投与します。
透析患者の場合は、活性型ビタミンD3を投与します。
その他、日頃からの食事療法やリン吸着剤の内服、ビタミンD3の内服など予防
的治療法も重要です。

引受査定のポイント(全身の合併症・後遺症の有無)
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現在治療中の場合は引受延期とした方がでしょう。
治療後の場合については、原発性(腺腫や過形成)で後遺症なく摘出したもの
については、死亡保険は経過年数により割増~引受も考慮できますが、医療保険
については、部位不担保での引受を考慮できます(副甲状腺が部位として存在
する場合)。全身の骨・関節、腎尿路系の後遺症の有無にも注意が必要です。
また、原因となった基礎疾患や知能障害等がある場合にはそれを考慮して査定す
る必要があります。

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