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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 44◇◆ 2011. 4. 27

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WPW症候群
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頻脈性の不整脈を生じる心臓病です。1930年に3人の研究者(Wolff, Parkinson,
White)によって多くの詳しい報告がなされたので、3人の頭文字をとってWPW
症候群と名付けられました。

原因としては、生まれつき心房と心室の間にKent束と呼ばれるバイパスのような
副伝導路が存在するために、電気刺激の空回り(リエントリー回路)状態が生じ
て頻脈発作が起こります。
多くは自然に収まりますが、長時間続く場合や、心房細動を生じたものは、意識
を失ったり、心室細動に移行し突然死にいたる危険性もあります。

心電図
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集団検診では約0.15%(1,000人に1~2名)に見られ、それ程少ない病態ではあり
ません。心電図では、副伝導路の方が先に心室に伝導するので、PQ時間は短縮
し、δ(デルタ)波と呼ばれる特徴的な波形が見られます。
Kent束経由の興奮と、正常伝道路の興奮が心室で合流するためQRS波は幅広くな
ります。WPW症候群では心筋梗塞、脚ブロック、心肥大、冠不全などがマスク
される事が多く、注意が必要です。Kent束の場所により、A型(左房左室間)は
右脚ブロック型を示し、B型(右房右室間)は左脚ブロック型の波形となります。

症状
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WPW患者の半数以上で、上室性頻拍または、心房細動が起こるといわれていま
す。突然始まり突然止まる規則的な動悸や、まったく不規則に脈打つ動悸や、重
篤な場合には意識消失などの症状があります。しかし、副伝導路があっても症状
が出る人は一部で、多くは健康診断の心電図検査で偶然発見されます。

予後
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1980年代からの研究により、WPWに合併した発作性心房細動(PAF)は通常
の心房細動とは異なり高度の頻脈や、心室細動に移行するケースもあるので危険
な不整脈と考えられるようになりました。

治療
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頻脈発作等の自覚症状がなければ経過観察を行いますが、発作の引き金ともなる
過度な運動、過労やストレス、睡眠不足などに注意します。
発作時には、迷走神経刺激や頚動脈洞マッサージ、眼球加圧、無効例にはATP
やカルシウム拮抗薬を静注しますが、発作性心房細動を合併した場合には逆に禁
忌となる薬もあり、特にジギタリスは心室細動を誘発する可能性もあるので注意
が必要です。
危険度の高いタイプの場合は、抗不整脈薬を服用し続ける必要がありますが、根
治的な治療法としては、先端に電極がついたカテーテルを用い、高周波アブレー
ションにより、副伝導路を遮断する手術があります。この治療法は90%以上の有
効率といわれています。

引受査定のポイント(頻拍発作の有無やアブレーションの有無)
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発作性頻拍の無いものまたは、検診で偶然発見され経過観察程度のものは、死亡
系も医療も可と思われます。
発作性頻拍の既往があるか、不明の場合は、死亡保険については保険料割増等の
条件付き~延期、医療保険は延期とするのがよいでしょう。
カテーテルアブレーションを実施したものは、有効性がかなり高いので、術後2
年間くらいの経過観察を経て、発作の再発がないものは引受可と思われます。

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