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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 39◇◆ 2011. 2.1

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慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ) 
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脳実質を包む膜には3種類あり、頭蓋骨に近い方から「硬膜」「くも膜」
「軟膜」となっています。この硬膜の内(下)側にじわじわと出血がおこり、
血液が貯まって増大していく疾患が慢性硬膜下血腫です。
症状は、頭痛・吐き気・嘔吐などの頭蓋内圧亢進症状・手足のしびれ・麻痺
(血腫による脳の圧迫症状)・歩行障害・思考力や自発性の低下、
痴呆(老人ぼけ)・意識障害や昏睡(脳ヘルニアなどの重症状態)などが
あります。

一般には、50代の中高年者に多いですが、小児の場合は生後数ヶ月が
ピークです。若年でも飲酒家や肝機能障害など出血傾向のある人は
起こりやすいです。年間発生率は人口10万に対して1~2人ですが、
近年の高齢化社会の中で、増加傾向にあります。

原因
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軽微な頭部打撲などを原因として、少しずつ出血が繰り返されるので、
初期には無症状で数週間~数ケ月後に症状が現われます。
飲酒家や、肝障害による血液凝固異常が出血の原因となる場合もあります。
水頭症に対する短絡術などの術後や脳に萎縮がある人、また、硬膜への
がんの転移、透析が原因となることもあります。

診断(この病気をまず疑う事が重要です。)
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詳細な問診等で慢性硬膜下血腫が疑われれば、CTやMRI検査をします。
CTでは血腫は白く(高吸収域)三日月状に映りますが、慢性の血腫では
血液濃度が薄く、灰色や黒く(低吸収域)映ることもあります。
造影剤では、脳の溝(脳回)が強調され血腫の存在が明らかになります。
MRIでも血腫が白くはっきり映ります。

治療
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軽微な場合は吸収され自然に治癒したり、浸透圧利尿剤(マニトールやグリセ
オール)の連日点滴などを行うこともありますが、通常は局所麻酔下で、
頭蓋に小さな穴をあけ、穿頭血腫ドレナージ術で血腫を除去し、その後
生理食塩水などで穿頭洗浄術を行い出血源となる被膜の炎症を抑えます。
石灰化したものや、難治性・再発性のものは、皮膜ごと摘出する大開頭術も
行われます。近年は、血腫が多房性で難治性の症例などに内視鏡を併用した
穿頭血腫洗浄術も行われています。

予後
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脳ヘルニアなどが進行している場合を除き、麻痺や言語障害、
痴呆等の後遺症や合併症なく完治すれば脳外科手術の中でも予後良好な
疾患です。しかし、術後1ケ月前後の早期には、約10%に再発が認められ
ます。

引受査定のポイント
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現症の場合、軽度と思われても、合併症や後遺症・再発の可能性も考慮し、一旦
は延期とした方がいいでしょう。

手術後の数年間は生命保険は特別条件付き、入院保険・特約は延期とする
のがよいでしょう。再発やてんかんなどの合併症が起こる可能性があるから
です。

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