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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 34◆◇ 2010.11.09

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胃ポリープ
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胃ポリープとは、胃壁から内腔に突出した粘膜の隆起性病変の総称です。
ポリープ自体に痛みがあるわけではないので自覚症状はなく、多くが健診で偶然
発見されます。ただし、大きいものやポリープができた場所によっては、上腹部
の不快感や食欲不振、吐気などが生じることがあります。
高齢者に多いことから細胞の遺伝子の変異も考えられていますが、原因について
はまだよく分かっていません。ピロリ菌の除菌で消失することから、ピロリ菌の
関与も疑われています(過形成性ポリープ)。

分類
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肉眼的には、隆起の程度や茎の有無によりⅠ型~Ⅳ型に分けられます(山田の分
類)。病理学的には、胃底腺ポリープや過形成性ポリープがあります。

■胃底腺ポリープ
 胃上部の胃底腺領域より発生する3~5mmの小ポリープで、粘膜の萎縮を
 伴わないことが多く、放置してもよいことが多いです。

■胃過形成性ポリープ
 ピロリ菌や粘膜の萎縮と関係し、加齢に伴い増大します。集団検診での
 発見率は1%程度ですが、大きくなると出血や一部悪性化の危険性もある
 ので1cmを超えたら内視鏡的に切除が勧められます。

■胃腺腫
 内視鏡検査の1%でみつかる、5~10mm前後の扁平隆起性病変で、
 良・悪性の境界病変です。
 大きくなるとがん化しやすいので、内視鏡的切除の適応となります。

■異型上皮(ATP)
 過形成ポリープと違い、細胞の遺伝子に狂いが生じ、先々がん化する可能性
 のあるポリープで、正常とがん化の中間(GroupⅢ)です。一般的に
 切除の対象となり「内視鏡的粘膜切除」が行われることもあります。

診断
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■胃透視(X線バリウム造影検査)
 胃壁に隆起性病変が認められます。ポリープの隆起したところはバリウムが
 抜けたように写ります。胃全体の形状も分ります。

■胃内視鏡検査
 胃壁を直接観察し、形態や大きさ、色調などが分かります。最近では嘔気が
 少ない経鼻内視鏡やカプセル内視鏡(鼻からカメラを入れます)もあります。
 胃がんの可能性も疑われる場合には、生検(組織を直接採って調べる)が
 行われます。

■拡大内視鏡
 先端部に高解像度CCDを内蔵し、手元の操作で100倍程度まで拡大できます。
 より詳細な表面構造の観察が可能な内視鏡です。

■NBI(narrow band imaging) 
 特殊なフィルターを使用して内視鏡先端の照射光の波長を変えることで、
 粘膜表面の毛細血管、粘膜微細模様の強調所見がわかります。

※胃生検組織診断基準(Group分類)
   GroupⅠ 正常組織     過形成ポリープ、炎症、びらん、潰瘍
   GroupⅡ 異型を示すが良性 一般的に腺腫といわれるもの
   GroupⅢ 良性と悪性の境界 軽度~中等度異型の腺腫
   GroupⅣ 癌が強く疑われる 高度異型の腺腫
   GroupⅤ 癌        癌と断定

※CT・MRI・PET検査など、がんが疑われた場合には全身の検査もします。

治療(切除)するケース
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胃にポリープができても、前述のとおりほとんどは経過観察となります。
大腸ポリープに比べがん化率も少ないのが特徴です。とはいえ、
下記のような場合などにはポリープ切除の対象となります。

■胃ポリープが原因で、貧血になっている場合
 大きなポリープや、小さくても多数生じている場合は表面からじわじわと
 出血が生じて、貧血を起こしている場合

■通過障害がある場合
 胃の出口付近に大きなポリープがある場合など、胃もたれなどの症状が
 出る場合

術式
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■内視鏡的ポリペクトミー
 内視鏡の先端に付けたワイヤーをポリープの隆起した部分に引っ掛け、
 高周波電流を流して焼き切る方法です。

■内視鏡的粘膜切除術(EMR)
 ポリープが大きい場合や、早期がんが疑われる場合など、ポリープの下に
 注射をして底上げしてから、周りの粘膜ごと切除する方法です。

引受査定のポイント
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人間ドックで指摘された胃ポリープで経過観察中の場合、死亡保険については
標準体での引受が考慮できます。入院保険については、生検のみで切除して
いない場合は今後手術の適用となる可能性を考慮し、
一定期間の条件付き(部位不担保)が必要となる場合もあるでしょう。

病名に胃ポリープと告知されていても、「内視鏡的粘膜切除術」や
「腹腔鏡や開腹術」等をされている場合は、悪性腫瘍の可能性も考慮にいれる
必要があり、否定するためには病理診断書を提出いただくことも必要でしょう。

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ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

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