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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 26◆◇ 2010.6.15

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唾液腺腫瘍(混合腫瘍)
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唾液腺は唾液を分泌する腺で、
・大唾液腺(耳下腺・顎下腺・舌下腺)と
・小唾液腺(口腔や咽頭内に広く分布し、直接口腔に分泌する)があります。

唾液腺にできる腫瘍の頻度は、耳下腺が約8割、小唾液腺、顎下腺の順で、
舌下腺は約1%と低いです。
発生頻度とは逆に悪性腫瘍の割合は、舌下腺が最も多く(約7割)、小唾液腺、
顎下腺、 耳下腺(2~3割)の順となっています。したがって一番多いのは、耳下腺の

上皮性の良性腫瘍の多形腺腫(混合腫瘍)ということになります。

疫学
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組織像が複雑・多彩であり、診断が難しい疾患の一つで、2005年のWHO分類では
37もの腫瘍型(悪性24、良性13)に分類されています。

良性では
 ・良性多形腺腫(上皮と結合組織が混在しているため混合腫瘍という。)
 ・ワルチン腫瘍(上皮性の腺リンパ腫)、基底細胞腺腫、
 ・オンコサイトーマ などが多いです。
悪性では、
 ・腺様嚢胞癌
 ・粘表皮癌
 ・多形性腺腫内癌 が多いです。

自覚症状
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ほとんどないか、大きい場合には無痛性・可動性の腫瘤として自覚されます。
悪性の場合は増大の速度が速く、痛みや顔面神経麻痺が生じたり、
放置すると頸部のリンパ節転移が現れたりもします。

鑑別
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・がま腫
・流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
・唾石症
・急性耳下腺炎(細菌・ウイルス)
・進行したシューグレン症候群
・唾液腺嚢胞
・悪性リンパ腫

検査
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・問診、触診
・超音波エコー(唾液腺か他の腫瘤か)
・CT(腫瘍か非腫瘍か)
・MRI(腫瘍か非腫瘍か、良性か悪性か)
・PET/CT検査(良性か悪性か)
・核医学(RI)検査(良性か悪性か)
・細胞診(良性か悪性か)

※最終的な悪性度・組織型は摘出後に確定診断します。

治療
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良性の場合は、ゆっくりと増殖し無症状なので、経過観察をするか、外科的切除(顔面神経・舌下神経・舌神経を残すため神経を傷つけないよう部分的に切除)をします。悪性の場合は、耳下腺の場合は耳下腺全摘出に加え、抗癌剤や放射線治療が行われる場合があります。
他の悪性疾患と同じく、リンパ節転移や肺転移、骨転移などをきたすこともあります。

この際顔面神経の吻合や自家移植による神経再建術を行うこともあります。

合併症・予後
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耳下腺や顎下腺内には重要な神経が走行しているので、うまく摘出しないと
顔面神経麻痺が残る場合があります。
逆に、摘出が不十分だと腫瘍が残って再発することがあります。
また、混合腫瘍は長期経過中に悪性化して悪性混合腫瘍(多形腺腫内癌)と
なることもあります。

引受査定のポイント
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悪性度と再発の有無が重要です。
現症の場合は、原則延期としたほうがよいでしょう。
ただし、検査内容等により良性と判断されれば、死亡保険については保険金削減、
医療保険は部位不担保での取扱も考慮できます。

切除手術を実施した場合で組織型や悪性度不明の場合は、悪性を否定するためにも
診断書取り寄せすることも必要でしょう。

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ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

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