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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 24◆◇ 2010.4.30

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甲状腺機能低下症
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甲状腺は首の前面にある器官で人体のエネルギー代謝や循環内分泌機能を調節する
ホルモンを分泌します。甲状腺機能低下症では何らかの原因で甲状腺ホルモン分泌が
低下するため、全身でエネルギー利用が低下し、神経系、心臓、代謝など各器官の
働きが低下します。
最も多いのが橋本病で甲状腺を破壊する抗甲状腺抗体が産生される自己免疫疾患で、
慢性甲状腺炎とも言われます。中年女性に多いです。

分類
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■一過性
 *無痛性甲状腺炎:出産等何らかの原因で甲状腺が破壊され、一時的に甲状腺
   ホルモン値が高くなった後、低下し、数ヶ月でよくなりますが、再発もあります。
 *急性甲状腺炎  :細菌による炎症で化膿性甲状腺炎とも呼ばれ、一過性です。
 *亜急性甲状腺炎:ウイルスによる炎症が原因で、多くは一過性です。

■薬剤性
  薬剤が視床下部や下垂体、あるいは直接甲状腺に作用してホルモンの合成・分泌
  を抑え、機能低下症になります。

■医原性
  甲状腺機能亢進症の治療後や甲状腺癌の外科的・放射線治療後に生じるものや、
  躁鬱(そううつ)病の治療薬のリチウムによるものなどがあります。

■レセプター異常
  ホルモン分泌は正常でも、レセプター異常により甲状腺ホルモンが充分に利用
  できない状態で甲状腺ホルモン不応症といいますが、極めてまれです。

■先天性:クレチン病
  新生児マススクリーニングにより発見率が高まったので、早期に治療開始すれば
  身体・知能の発育は良好です。

■中枢性
  下垂体腫瘍が多く、その他下垂体の虚血性壊死、炎症、視床下部の病変なども
  あります。

■ヨード不足/ヨード過剰
  まれですが、甲状腺ホルモンの原料であるヨードの慢性的な不足でおこります。
  また逆に、海藻等を多く摂取しヨード過剰となっても甲状腺の働きを弱めます。

分泌調節の段階により、以下のような分類もあります。
■原発性: 甲状腺自体の問題により甲状腺ホルモン分泌が減少します。
■二次性: 甲状腺ホルモンを調節している、TSHが減少します。
■三次性: 甲状腺刺激ホルモン(TSH)を調節しているTRHが減少します。

自覚症状
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全身がエネルギーを利用できないので、非常に多彩な症状があります。
■全身症状: 無気力・易疲労感・脱力感・体重増加・食欲低下・便秘・動脈硬化
■精神症状: 記憶力低下・集中力低下・緩慢な動作・認知症
■皮膚症状: 皮膚乾燥・発汗減少・黄色皮膚
■循環器症状: 心電図異常(徐脈・低電位)・浮腫・息切れ・心肥大・粘液水腫
■婦人科症状: 生理不順・不妊・易流産
■発育障害・知的障害: 先天性のクレチン症の場合

治療
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一時的なもの以外は、薬物療法として、チラージンなどの甲状腺ホルモンを
正常値になるまで徐々に増量し、その後は一生服用することが多いです。

予後
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前述のように症状が非常に多彩なため診断が遅れ、意識消失、昏睡、
心不全等致死的な合併症を起こすこともありますが、一旦正確な診断がされれば、
甲状腺ホルモンを服用し続けることで予後は良好な疾患です。

引受査定のポイント
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一過性のものを除いて、現症でのお申込みが多いです。
現症の場合、治療後の経過期間により死亡保険は保険料割増等の条件付きで、
医療保険は部位不担保での引受を考慮できるでしょう。
既往症については一般的には少ないですが、完治後の経過期間により一過性の場合
には死亡保険は標準体、医療保険は標準体~部位不担保での引受を
考慮できるでしょう。

なお、甲状腺摘出によるもので、悪性も疑われる場合には病理診断書を提出
いただくことも必要でしょう。中枢性の場合は、現疾患に準じます。

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