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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 19◆◇ 2010.2.24

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胃粘膜下腫瘍
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胃の壁は内側から粘膜層・粘膜下層・筋層・漿膜層で構造されており、表面の粘膜
層から発生したポリープや癌などは上皮性腫瘍と言われます。
これに対し粘膜層より下の非上皮性の腫瘍を総称して胃粘膜下腫瘍といいます。
内視鏡では、正常粘膜が下から押し上げられ盛り上がりを示し、表面の多くは平滑
ですが、くぼみや潰瘍があるケースもあります。内視鏡で組織を採取しても、
病変の大部分は粘膜下にあるので、病理学的診断は難しい事が多いです。

胃粘膜下腫瘍の分類
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筋肉由来の胃平滑筋腫(良性)が4割~5割で大部分です。
■脂肪腫(脂肪組織からできる)
■線維腫(線維組織からできる)
その他組織学的に、迷入膵(膵臓の組織が胃の筋層に入り込んだものが大きくなる)・
神経性腫瘍(神経組織由来の腫瘍)・肉芽腫(傷跡など)・血管腫(血管の細胞から
できる腫瘍)等があり、全体的には良性のものが多いです。

悪性のもの
■胃平滑筋肉腫
■リンパ組織由来の胃悪性リンパ腫

症状
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小さいものは特に症状はなく、健診などで偶然発見されます。大きいものは通過障害
や心窩部痛・腹痛を生じます。中心部に壊死がある場合には、出血により貧血症状や
吐血・黒色便を生ずる事もあります。

検査
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■胃バリウム検査(圧迫像を呈し、部位や大きさがわかる)
■胃内視鏡検査(表面は平滑で隆起している事が多い)
■腹部超音波エコー(3cm以上でないと正確な診断は困難)
■CT検査(3cm以上でないと正確な診断は困難)
■MRI検査(画像だけで正確な組織診断は難しい)
■超音波内視鏡検査(胃壁内の局在性や内部の性状を抽出できる。)
■超音波内視鏡下針生検
■切除標本での病理組織検査や免疫染色(摘出術後)

経過
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2cmまでの小さな腫瘍は、大部分が良性で定期的に経過観察されます。
2cm~5cmでは、内視鏡下または腹腔鏡で切除することもあります。
5cm以上のものや、それ以下でも急激に増大するものは、悪性の可能性もあり
腹腔鏡または開腹手術をします。

治療
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■内視鏡的腫瘍摘出術(病変が筋層よりも浅い場合)
■腹腔鏡下胃部分切除術
■開腹手術(大きさや位置により胃を全摘出する事もあります。)

*術後の病理組織検査で特定遺伝子が陽性の場合、胃粘膜下腫瘍と診断
  され、悪性度により経過観察されたり、転移・再発をきたした場合には
  分子標的治療剤を内服することもあります。

引受査定のポイント
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大部分は良性ですが、悪性ものとの鑑別が重要です。大きさが不明の場合は
査定医に意見を伺ってみてはいかがでしょうか。

■2cm未満で大きさの変化なく経過の長いものは良性として査定
 生命保険、がん保険は標準体での引受を考慮
 医療保険は、部位不担保~標準体での引受を考慮

■2cm~5cmで経過の長いもの、良性の可能性が高い場合
  生命保険は、削減~標準体
  がん保険は、延期~標準体
  医療保険は、部位不担保での引受を考慮

■5cm以上の場合や、それ以下でも増大傾向のあるもの、また最近発見されたものは
  悪性との鑑別が難しいので、
  生命保険は、延期~削減 
  がん保険、医療保険は延期

■摘出術後は、年齢・術式・入院日数等で良性の可能性が高い場合には、
  病理の結果次第で、
  生命保険は、削減~標準体
  がん保険は、標準体
  医療保険は、部位不担保での引受を考慮

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ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

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