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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 189◆◇ 2018.09.28

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縦隔腫瘍
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縦隔とは、左右の肺に挟まれた領域のことを指しています。ここには、心臓、
大血管、気管気管支、食道、胸腺、リンパ管や種々の神経等の臓器があります。
縦隔腫瘍とは、これら縦隔内に発生した腫瘍の総称で、発症年齢は小児から高
齢者まで幅広く、縦隔の位置により、前縦隔、中縦隔、後縦隔に分類され、悪
性のものも、良性のものもあります。

分類
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前縦隔には、胸腺腫、甲状腺腫瘍、奇形種、脂肪腫、リンパ腫、心膜嚢腫、動
脈瘤、血管腫様腫瘍等があります。中縦隔には、気管支原性嚢胞、リンパ腫、
胸膜心膜嚢腫、血管腫瘤等があります。後縦隔には動脈瘤、気管支原性腫瘍、
食道憩室、神経原性腫瘍、腸管嚢胞等があります。
縦隔腫瘍で手術を受けた症例で最も多いのは胸腺腫で約40%、次に先天性嚢胞
で15%、神経原性腫瘍が13%となっており、胚細胞腫瘍が約8%、胸腺がんと
悪性リンパ腫は共5%、甲状腺腫、その他となっています(日本呼吸器学会の
ホームページより)。
悪性腫瘍としては、胸腺がん、胸腺カルチノイド、リンパ腫、セミノーマ等の
胚細胞腫瘍等があります。胸腺腫は以前は良性が多かったのですが、2015年W
HO分類の発行以降、悪性と判断されることが多くなりました。良性腫瘍とし
ては、神経原性腫瘍の神経節細胞腫、神経線維腫、神経鞘腫や甲状腺腫、胸腺
嚢胞、気管支嚢胞、心膜嚢胞等の嚢胞性疾患があります。

症状
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約半数が無症状で、検診や他疾患の検査中に偶然発見されることが多いのです
が、周囲臓器の圧迫や浸潤によって、咳、息苦しさ、上大静脈の閉鎖によるむ
くみ、声のかすれ、瞳孔の縮小、発汗異常等の交感神経障害症状があります。
また、胸腺腫の20~30%には重症筋無力症が合併していることがあり、筋力低
下、眼瞼下垂、脱力、目のかすみ、嚥下障害等の症状が認められます。リンパ
腫では発熱、体重減少、小児では気管支炎、肺炎、喘鳴等の閉塞性呼吸器症状
が生じます。

検査
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胸部X線をはじめ、CTやエコー、MRI、PET検査等を行い、腫瘍の位置
や大きさ、周囲への浸潤、悪性かどうか等を判断します。また、診断確定のた
め、CTガイド下で経皮的、縦隔鏡や胸腔鏡を用いて組織を採取することもあ
ります。血液検査では、腫瘍マーカーとして、AFP(卵黄嚢がん、胎児性が
ん)、HCG-β(絨毛がん)、CEA、sIL2-R(悪性リンパ腫)があり、抗ア
セチルコリン受容体抗体は重症筋無力症で上昇します。

治療
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腫瘍の種類によって治療方針は異なり、良性で小さい場合には経過観察とする
こともありますが、悪性変化、増大、破裂することもあるので、一般的には手
術で摘出します。悪性の場合には、手術、放射線治療、抗がん剤のいずれか、
または術後に抗がん剤や放射線療法を組み合わせた治療が行われます。

予後
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悪性度の低いものから極めて高いものまで多彩で、病期によっても異なります。
例えば、胸腺がんの5年生存率は約35%です。胚細胞由来の腫瘍は、セミノー
マと成熟型奇形種は予後が良いですが、それ以外はあまりよくありません。

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引受査定のポイント
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現症については、死亡保険系も医療保険も延期としたほうがよいでしょう。
既往症については悪性でなければ、死亡保険系も医療保険も引受可で問題ない
でしょう。

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ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

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