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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 186◆◇ 2018.06.21

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肺過誤腫
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過誤腫は、組織成分が過剰発育した点は腫瘍と似ていますが、新生物というよ
りも、組織奇形ともいうべきものです。その発育は限局性で、生物学的には良
性ですが、正常組織の中に異常組織が混合したり、先天的に迷入したり、ある
いは退縮するはずの組織が残って腫瘤を形成するものです。肺に生じたものを
肺過誤腫といい、肺の良性腫瘍の中では最も頻度が高い疾患です。

病理・部位
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病理学的には「臓器や器官に固有の細胞や組織成分が、臓器内で過剰に発育ま
たは過剰増殖することである。過誤腫の構成細胞は周囲の正常細胞と同一であ
り、成熟した細胞で占められる。しかも、過誤腫から正常な組織や器官が派生
することはない。」と定義されます。過誤腫には、軟骨、脂肪、平滑筋、上皮
成分等の肺を構成する組織成分が混在している肺過誤腫が多く、大きく軟骨性
と非軟骨性に分けられますが、後者は10%前後であり稀です。また、肺以外
にも、乳房、胸膜、胆管、脾臓、肝臓、視床下部、網膜、視神経等にも認めら
れることがあります。

症状
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急速に大きくなることがないため、小さいうちは無症状で、多くは健康診断の
レントゲンや他疾患でのCTで偶然発見されます。大きくなれば、咳、咳嗽等
の症状が、気管支を狭窄する場所に出来れば肺炎を生じます。

診断・検査
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胸部レントゲンやCT検査では、肺がんと見分けがつかず、気管支鏡で一部を
採取しても判断が難しいため、多くは手術により摘出後に最終的に判断されま
す。レントゲン上の特徴としては、末梢に多く、境界明瞭な腫瘤として認めら
れ、coin lesion と言われます。腫瘍内部は不均等で、石灰沈着が見られるこ
とがあり、ポップコーン様石灰化像と言われます。1cm以上の大きさであれ
ば、PET検査で、良性、悪性の見分けが可能と言われています。

治療
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無症状で小さい場合には経過観察を行いますが、症状がある場合や増大傾向、
悪性との区別がつかない場合等は外科的に切除します。通常は核出術、楔状切
除ですが、大きい場合には、区域切除、肺葉切除も行われます。

鑑別
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肺癌、肺肉芽腫、器質化肺炎、肺結核、硬化性血管腫、クリプトコッカス症、
MALTリンパ腫、軟骨腫、平滑筋腫、肺カルチノイド等があります。

予後
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手術により完全に摘出除去すれば、再発は殆どありません。外国での報告では、
500例で悪性化した例はなく、切除後10年と12年後に2例だけ局所再発
したと報告されています。また、悪性疾患との関連を示唆する報告もあります
が、因果関係は明らかではありません。

引受査定のポイント
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現症については死亡保険も医療保険も延期としたほうがよいでしょう。
既往症については死亡保険・医療保険共に標準体での引受として問題ないで
しょう。

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ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

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