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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 173◆◇ 2017.10.18

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気管支喘息
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成人喘息は、気道の慢性炎症、可逆性のある種々の程度の気道狭窄と気道過敏
性の亢進、そして臨床的には繰り返し起こる咳、喘鳴、呼吸困難を特徴とする
閉塞性呼吸器疾患です。(喘息予防・管理ガイドライン2015の定義より)

病型
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環境アレルギーに対する特異的IgE抗体が存在するものをアトピー型、IgE抗体
が存在しないものを非アトピー型といいます。成人喘息ではアトピー型が70%
ですが、小児喘息では90%以上になります。

疫学
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厚生労働省の平成26年の患者調査によると、呼吸器疾患では、喘息の総患者数
は 118万人、COPD(慢性閉塞性肺疾患)は26万人です。COPDの患者数
のピークは75歳以上と高齢ですが、喘息は14歳までの小児の患者数が一番多い
ことが特徴です。また喘息による死亡数については、年々減少しています。
2000年からは年間5,000人を割り、2014年には1年間で1,547人となっています。
一方、死亡者数のうち65歳以上の割合は年々増加し、9割近くが65歳以上とな
っています。

原因
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アトピー型の喘息患者が発作を引き起こすのは、Ⅰ型アレルギーにより化学伝
達物質が発生するためで、細菌、ウイルス、ハウスダスト(埃、ダニ、花粉、
カビ)、食物、薬物などのアレルゲン、運動、タバコ、アルコール、気圧の変
化等の種々の刺激が引き金となります。これらに対するアレルギー反応により
気道の狭窄・閉塞が生じ、息切れ、咳、痰、喘鳴の症状が認められます。重症
化すると死にいたることもあります。非アトピー型の喘息の病態は、はっきり
していません。

診断・検査
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発作初期で軽い自覚症状の場合には診断が難しいことがありますが、
 (1) 発作性の呼吸困、喘鳴等喘息に基づく特徴的な症状
 (2) 可逆性の気流制限
 (3) 気道の過敏性亢進
 (4) アトピー素因の存在(成人では参考程度)
 (5) 喀痰中の好酸球等の気道炎症の存在
 (6) 喘息に類似した症状を示す疾患の除外
などを参考にして総合的に判断します。特にCOPDとの鑑別は重要で、胸部
CT、各種心肺機能検査等をして、呼吸器専門医への紹介も考慮します。
その他の検査としては、血液ガス分析、血液検査(好酸球やIgE抗体)、気道
可逆試験、プリックテスト等の皮膚テスト、気管支壁の病理学的所見をするこ
ともあります。

鑑別疾患
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COPD、咽頭炎、喉頭蓋炎、気管内腫瘍、気道異物、びまん性汎細気管支炎、
肺線維症、過敏性肺炎、うっ血性心不全や肺血栓塞栓症等による喘鳴、自然気
胸、過換気症候群、アレルギー性アスペルギルス症、好酸球性肺炎等がありま
す。

治療
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喘息予防・管理ガイドライン2015では、段階的に治療ステップが1~4ま
であります。吸入ステロイド薬は全ての基本となっており、これにロイコトリ
エン受容体拮抗薬やテオフィリン、その他の抗アレルギー剤、そして、ステッ
プ4では経口ステロイド薬が使用されることもあります。

予後
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喘息の患者数は幼少に多いのですが、死亡者数については大部分が65歳以上の
高齢者です。吸入ステロイド薬を中心とした適切な管理と治療が、一番重要に
です。日本は喘息死亡者数が年々減少傾向にあるとはいえ、喘息患者10万人あ
たりの喘息死者数は、先進諸外国と比べるとまだまだ多いのが現状です。

引受査定のポイント(入院の有無)
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5年以内に入院がなければ、死亡保険も医療保険も標準体での引受が考慮でき
るでしょう。
5年以内に入院があれば、数年間は死亡保険も医療保険も一旦延期です。
それ以降は、50歳未満であれば標準体での引受も考慮でき、50歳以上は死亡保
険は保険料割増等の条件付で引受が考慮できますが、医療保険は引受延期とし
たほうがよいでしょう。

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ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

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