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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 158◆◇ 2016.12.24

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色素性母斑
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神経堤(しんけいてい)由来の細胞には、メラノサイト(色素細胞)と
Schwann細胞がありますが、このどちらにも分化しきれない状態の細胞として
母斑細胞があります。色素性母斑は、この母斑細胞が表皮と真皮の境目もしく
は真皮の中に存在して、メラニン色素を産生するために褐色~茶色~黒色を呈
したもので、小さいものは通称ほくろと呼ばれ、医学的には母斑細胞母斑、色
素細胞母斑とも呼ばれます。

原因
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先天性であれば遺伝が考えられます。後天性であれば遺伝に加え紫外線の影響
によるメラニンの増殖も考えられますが、詳しいメカニズムは解明されていま
せん。

病理学的(深さによる)分類
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1.境界母斑は、表皮~真皮表皮接合部までの比較的浅い部分に限局し、機能的
 にメラノサイトに近く、メラニン産生能が高い母斑です。
2.複合母斑は、境界母斑と真皮内母斑の混合型で、小型の母斑細胞母斑が多い
 です。
3.真皮内母斑は、表皮より深い真皮に限局し、深部に行くほどメラニン産生能
 が低下します。

臨床的(大きさによる)分類
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1.黒子(いわゆるほくろのこと)は、小型(直径1.5cmまで)のもので大部分
 は後天性で、3~4才頃から生じて次第に増加し、20~30代をピークとして以
 後は退色し、脂肪組織や線維性組織で置き換わります。
2.黒あざと呼ばれるものは、直径1.5cm~20cmのもので、多くは先天性で頭頚
 部に好発します。成長と共に拡大・明瞭化します。
3.巨大先天性色素性母斑は直径20cm以上のもので、特殊な臨床像を示したり
 (神経皮膚黒色症等)、悪性黒色腫を含めた悪性腫瘍ができやすいと言われ
 ています。

検査・診断
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問診、視診の他、ダーモスコピー(エコージェルもしくは偏光フィルターを用
いて、皮膚内面の色素分布等を観察する10~30倍の皮膚拡大鏡)検査によ
り診断されます。しかし、それでもはっきりしない場合は、皮膚生検による病
理学的検査を行います。

鑑別診断
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悪性黒色腫、基底細胞癌、脂漏性角化症、日光角化症、血管腫、その他の母斑
等があります。

治療
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数mmの小さなほくろで、ダーモスコピーで良性と考えられ気にならなければ
経過観察です。それ以外では、電気やレーザー(炭酸ガスレーザー、ヤグレー
ザー等)でほくろ全体を焼き取る方法や、メスまたはパンチを使用してくり抜
く方法が一般的です。
数mm以上の場合は紡錘形に切除して縫い合わせたり、さらに大きい場合には
2、3回に分けて少しずつ切り取って縫い寄せますが、縫い合わせが難しい場
合は、局所皮弁や皮膚移植(植皮)を行うこともあります。
いずれにしても、切除後は病理検査を行い、悪性の有無を調べることが重要で
す。

予後
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小さいものや、切除後、悪性でないものは予後良好ですが、先天性巨大色素性
母斑の場合は、中枢神経系の合併症や悪性黒色腫(発生頻度は4~10%程度)
があると言われています。

引受査定のポイント
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現症は、治療が必要ないとされた場合は死亡保険も医療保険も標準体での引受
が可能です。20cmを超えるような大きさで、治療が必要な場合には、悪性の可
能性も考慮に入れ、死亡保険も医療保険も一旦引受延期の方がよいでしょう。
既往症については、引受が可能でしょう。

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ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

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