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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 15◆◇ 2009.12.22

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卵巣嚢腫
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卵巣は子宮の左右に1個ずつある約2cm大の器官で、卵子や女性ホルモンを作る働き
をします。
卵巣嚢腫は、この卵巣の一部にできた袋状の腫瘍内に液体がたまる病気です。
ただ単に卵巣腫瘍といった場合、80%~90%は卵巣嚢腫で良性のことが多いのですが、
残りの10%~20%は卵巣の充実性腫瘍で、このうちの80%程度が悪性で種類や
発生原因も多岐にわたるため注意が必要です。

種類
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■機能性嚢腫:
 排卵日頃に一時的に腫大して自然に消失するタイプのものです。

■単純性嚢腫:
 若い女性によく見られる良性の卵巣腫瘍。内部は水様の液体で直径5cmまでの
 小さなもので症状がなければ経過観察することが多いですが、まれに悪性部分が
 隠れている場合があるので、定期的な検査は必要です。

■皮様嚢腫・成熟嚢胞性奇形腫:
 若い女性に最も多く、全卵巣腫瘍の18%を占めます。内部に脂肪、毛髪、骨、
 歯などができる腫瘍ですが良性で小さいものは無症状です。
 放置すると次第に大きくなり、最終的には手術が必要になります。
 左右にできたり、再発したりすることがよくあり、高齢期では一部癌化すること
 もあるので、手術をしない場合でも、定期的な観察が必要となります。

■子宮内膜症性嚢腫(チョコレート嚢腫)
 子宮の内膜が子宮以外の場所(腹腔・直腸・膀胱・肺・胃等)にできるものを
 子宮内膜症といい、一番多い場所が卵巣です。
 月経のたびに卵巣内で出血が起こりドロドロの茶褐色の血液がたまるので
 別名チョコレート嚢腫と呼ばれます。月経の都度大きくなっていくので、
 いずれ手術が必要ですが、大きくなるまで無症状の事もあります。
 子宮内膜症が原因なので、摘出後も再発の可能性はあります。

この他の分類として、袋内部の内容により、しょう液性嚢腫、粘液性嚢腫、
皮様嚢腫、成熟嚢胞性奇形腫という分類もあります。
充実性腫瘍は悪性の割合が高いです。(約80%)

症状
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卵巣嚢腫はsilent tumor ともいわれ、大きくなるまで、無症状の事が多く、婦人科検診
等で偶然見つかる事がほとんどです。
しかし、ある程度大きくなったり、破裂したり、小さくても嚢腫により卵巣を支える靭帯が
捻じれた場合は、突然激しい下腹部痛や吐き気を生じ、短時間の内に卵巣が壊死を
起こすので緊急に手術が必要になります。
その他の症状としては、頻尿・便秘・腰痛・腹部膨満・不正出血・発熱等があります。

検査
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・内診
・触診
・超音波(腹部表面や経膣エコーで、腫瘍の内部状態等かなりの事がわかります。)
・MRIやCT(硬い充実性の部分があり悪性との鑑別が難しい場合等)
・腫瘍マーカー(CA125等)
 しかし、良性・悪性の確定診断は、何と言っても病理組織診断です。

治療
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小さいうちは定期的な経過観察としますが、増大傾向にあるものは手術予定となり、
大きいもの(6cm以上)は茎捻転の危険性があるため早期に手術します。
術式には下記があります。
■嚢腫核出術 :年齢や挙児希望により、病巣だけを摘出し卵巣を温存します。
■卵巣全摘出術:卵巣を摘出します。
■付属器摘出術:卵巣と卵管を摘出します。

術式は、それぞれ「開腹手術」か「腹腔鏡手術」かの2通りがあります。
入院期間は1週間~2週間程度ですが、摘出後数年で再発することもあります。
子宮内膜症が原因のチョコレート嚢腫などでは、摘出後も低容量ピルや、
脳下垂体のホルモンを抑制する点鼻薬等、子宮内膜症に準じた治療法を
継続することもあります。

引受査定のポイント
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卵巣嚢腫と診断され経過が長いものは良性として査定してよいでしょう。
・現症の場合:
 生命保険は削減など、医療保険は部位不担保等の条件付きでの引受を考慮します。
・発見された直後のもの/卵巣腫瘍等あいまいな告知の場合:
 現時点では引受延期~要診断書等ワンランク厳しく査定する必要があるでしょう。
・術後2年以内(入院2週間程度の手術または腹腔鏡手術後):
 生命保険は削減など、医療保険は部位不担保等の条件付きでの引受を考慮します。
・術後2年以上経過の場合:
 特に問題なく標準体での引受を考慮できるでしょう。

なお、長期入院例や50歳以上の場合は悪性疾患を考慮する必要があります。
必要に応じて診断書を取り寄せた上での査定となるでしょう。
また、子宮内膜症性(チョコレート嚢腫)は、原疾患についても考慮し査定することが必要です。

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ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

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