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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 143◆◇ 2016.04.19

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エボラ出血熱
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エボラ出血熱は、フィロウイルス科エボラウイルス属のRNAウイルスを病原
体とする急性ウイルス性出血熱の一つで、1976年6月にザイールのエボラ
川近く出身の患者から初めて発見されたことに由来しています。突発的に発生
・流行し感染したときの致死率は50~90%と高く、ヒトへの病原性の強さ
からWHOのリスクグループでは最高のレベル4の病原体に分類されており、
日本では一類感染症に指定されています。

流行
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これまでアフリカのガボン、スーダン、コンゴ共和国(旧ザイール)、象牙海
岸、ウガンダで流行が見られています。2014年2月からのギニア、シエラ
レオネ、リベリアにおける流行では、2014年9月21日にWHOが感染者
6263名、死者2917名と発表しましたが、実際にはもっと多かったと推
定されています。現在は発生が極めて少なくなっていますが、2015年10
月当時、厚生労働省は、ギニア、シエラレオネ、リベリア、ウガンダ、スーダ
ン、ガボン、コートジボワール、コンゴ共和国をエボラ出血熱発生地域として
対応マニュアルを作成していました。なお、現在国内では発生はありません。
(国立感染症研究所より)

感染経路
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自然宿主としては、コウモリが有力とされており、食用コウモリからの感染が
ネイチャーの研究論文で発表されていますが、実際には自然宿主からヒトへの
感染経路は不明です。ヒトからヒトへの二次感染経路は、患者の血液、分泌物、
排泄物や唾液などの飛沫が感染源となりますが、直接接触しなければ感染せず、
空気感染はないとされています。

症状
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潜伏期間は通常7日程度(2日~21日以上)で、この期間は感染力はなく、
発病後に感染力が発現します。発病は突発的で、発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、
嘔吐、下痢、腹痛、発疹、肝機能障害を呈し、進行すると口腔、歯肉、粘膜、
皮膚、消化管等全身に出血、吐血、下血が見られます。他のウイルスと異なり
免疫系を攪乱し、生体の防御系・免疫系を操作して蛋白質を分解することで、
血管を破壊、肝臓等の全身臓器に障害を起こすのが原因と考えられ、致死率は
50~90%と高率です。

診断
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以下の4つのいずれかに該当の場合、エボラウイルス感染症と診断されます。
1.被験検体からのエボラウイルスの分離
2.PCR法でのエボラウイルスゲノムの検出
3.抗原検出ELISA法でのエボラウイルス核蛋白の検出
4.急性期と回復期のペア血清の抗体価が4倍以上優位に上昇した場合

診断にあたっては、発生地域への旅行、滞在の有無も参考になります。なお、
このエボラウイルスは感染力が高いので、バイオセーフティ―レベル4の最高
度安全実験施設でしか扱えません。日本では国立感染症研究所(東京都武蔵村
山市)と理化学研究所筑波研究所(茨城県つくば市)の2ケ所のみですが、後
者は近隣住民の反対によりレベル3での運用となってます。

鑑別診断
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ラッサ熱、マールブルグ病、クリミア・コンゴ出血熱(いずれも一類感染症)
等の発熱疾患があります。

治療
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研究段階にあるいくつかの薬剤はありますが、承認されたワクチンや治療薬は
ないとされてます。したがって、発熱や出血、脱水に対する対症療法のみです。
重症化した場合の致死率は高いですが、抗体が検出されるようになると急速に
回復に向かうようです。

予防
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傷口や粘膜にウイルスが入り込まないように注意する必要があり、感染者の嘔
吐物、血液、粘液、排泄物、汗、涙等に直接接触しないような手袋、ゴーグル、
衣服で対処します。

引受査定のポイント(日本国内での発生はありません)
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現症は死亡保険も医療保険も延期と思われます。
既往症の場合は、合併症・後遺症がなければ標準体での引受が可能と思われま
す。

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