株式会社査定コンサルティング

生命保険査定業務・教育研修等を総合的にサポート

HOME > 未分類 > ◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 128◆◇ 2015.8.4

◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 128◆◇ 2015.8.4

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日光角化症
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
慢性的に紫外線に晒されることにより誘発される皮膚病変であり、日光暴露を
受けやすい顔面、耳介、前腕、手背の皮膚に生じる皮膚がん-扁平上皮がん
または有棘細胞がん-のいわゆる前がん状態といわれています。
太陽紫外線の中でも特に280-320nm領域の紫外線が、表皮細胞のDNA損傷を
もたらすと考えられています。急性日光暴露(日焼け)とは異なり、長年にわ
たる慢性的な紫外線暴露により生じます。中高年、特に60歳を超えた方に多く
発症し、別名「老人性角化症」とも呼ばれます。

疫学
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
環境省の報告によると、オゾン層の影響もあり、日光角化症は1980年代より
1990年代の方が84%増加しているそうです。また、特定地域の皮膚がん検診の
結果によると、年間UVB(紫外線B波)量が標準より2倍多い県の有病率は、
4倍高くなったことが報告されています。

症状と徴候
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
軽度の痒み以外の自覚症状は稀で、前がん病変といっても自然消退することも
あります。また、高齢者に多く、美容的な問題がなければ、医療機関を受診す
るに至らないこともあります。
単発病変のこともありますが、複数病変が同時または異時に多発したり、一旦
消失した病変が同じ部位に再発したりすることがあります。

紅斑型は平らな赤い斑点が現れ、表面に鱗のようなカサついたかさぶたが生じ
ます。色素沈着型もほぼ平らですが、少々隆起しており、褐色の斑点がまだら
に生じてきます。疣贅(ゆうぜい)型は隆起が大きく、イボのような皮疹が現
れます。表面は角化して赤くなっていることが殆どです。進行するとまるで角
のように固く隆起する皮角型、カサついた鱗が多い肥大型があります。

検査
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
問診や視診からこの疾患を疑いますが、確定診断は、病変部分の一部生検によ
り行います。病理学的には表皮の異形成が認められます。異型細胞は、核の腫
大、クロマチンパターン粗網化、孤細胞化を示し、核分裂像もしばしば観察さ
れます。ボーエン病に比べれば、核異型や核形態の多態性は顕著ではありませ
ん。

分類
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
病理組織所見に基づき日光角化症を亜型分類する試みもなされ、萎縮性、ボー
エン病様、棘融解性、肥厚性、色素性に分類されていますが、予後的な差はあ
まりないようです。

鑑別診断
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ボーエン病、脂漏性角化症、基底細胞癌、湿疹、円板状エリテマトーデス、
光線過敏症、光接触皮膚炎、日光蕁麻疹、光線過敏型薬疹等があります。

治療
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
保存的療法としては、5-FU軟膏による局所治療が一般的ですが、2011年よ
り、免疫増強剤であるイミキモドクリームが承認されています。高齢者や角化
部分の多発例では、CO2レーザー照射なども行われます。外科的治療として
は、液体窒素による凍結手術、電気によって焼き取る電気焼灼、外科的切除術
があります。また、病変の光に対する感受性を高めるために化学物質を注入す
る光線力学療法という新しい治療法もあります。

予後
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日光角化症そのものは生命予後に影響しませんが、メラノーマと基底細胞がん
を除く皮膚の扁平上皮がん(有棘細胞がん)への進展率は数パーセント(10%
以下)と言われています。

引受査定のポイント
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
現症の場合は、2ケ所以内で医師の管理下にあると分かれば死亡保険、医療保
険、がん保険も引受で問題ないと思われますが、それ以外は、死亡保険は保険
料割増等の条件付きで、医療保険はは保険料割増~延期、がん保険は引受延期
としたほうがよいでしょう。
既往症については、自然治癒または外用薬での治療や切除した場合が考えられ
ますが、経過年数により、死亡保険は引受可ですが、医療保険については延期
~引受可、がん保険については延期とした方がよいでしょう。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

戻る