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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 127◆◇ 2015.7.21

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白板症
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白板症とは、口腔粘膜にできる、こすってもとれない白色の板状あるいは斑状
の角化性病変で、臨床的あるいは病理組織学的に、他のいかなる疾患にも分類
されないような白斑と定義されています。(日本口腔外科学会HPより)
また、2007年のWHOの診断基準では「主たる病変が、がん化リスクを有
しない他のいずれの疾患あるいは障害にも位置付けられないがん化の可能性を
有する白色の偏平もしくは隆起したかたまり」と定義されてます。

40歳以降の男性に多く、好発部位は舌で、次いで歯肉(歯ぐき)、頬粘膜、
口蓋、口腔底、陰部の粘膜に認められることもあります。口腔白板症は、前が
ん病変であると考えられ、長期的ながん化率は数パーセント(10%以下)と
いわれます。特に舌側縁、舌下面、口腔底に発生した白板症で疣状や腫瘤状の
病変や潰瘍型、びらん型、紅斑型、結節型、斑点型で悪性化する率が高いです。
口腔の前がん病変には、これ以外に、ビロード状の紅斑である紅板症があり、
実際にはこれらの病変は共存して見られることも多いですが、がん化率は紅板
症の方が高いといわれています。

原因
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病因は明らかにされてませんが、誘因としては、例えばタバコ、アルコール、
刺激性食品、入れ歯や詰め物などの不適合補綴物などが局所に継続的に作用す
る時の物理的、化学的刺激が考えられています。
全身因子としては、エストロゲン欠乏、ビタミンAおよびB欠乏、高コレステ
リン血症の関与が挙げられています。病理組織学的には、単に重層扁平上皮の
角化が亢進した良性の変化であることが多いのですが、異形を伴った角化亢進
状態の場合には、前がん病変と考えられ、長期的には上皮内がんへ進展するこ
ともあります。

症状と徴候
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通常は疼痛や接触痛等の自覚症状に乏しく、摩擦によっても白斑は剥離しませ
ん。白斑のみでは疼痛はありませんが、紅斑が混在するものでは痛みを伴うよ
うになります。

検査
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問診や視診、症状からこの疾患を疑いますが、確定診断は、病変部分の生検に
より行います。
口腔白板症の病理組織像は多彩で、種々の程度の角化の亢進、有棘層の肥厚、
炎症性細胞浸潤、上皮の種々の程度の異形成が認められます。

臨床分類(隆起の程度と色調により4型に細分類されてます)
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平坦型には白斑型と紅斑混合型があります。
隆起型には丘型(軽度隆起)と疣型(高度隆起)があります。

組織像(重症度)
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第1期:上皮の単純な肥厚のみで角質の増殖はなく、有棘細胞は規則的に配列
    しています。
第2期:角質の軽度の増殖と顆粒層の増加が加わりますが、ここまでは可逆的
    な変化となります。
第3期:角質の増加が著しく、有棘細胞は不規則に増殖し、上皮の肥厚も見ら
    れます。
第4期:上皮細胞相互間の構造の障害が認められ、有棘細胞の配列は不規則に
    なり、異型性、細胞分裂像が現れますが基底膜以下の深部に浸潤する
    傾向はありません。

鑑別診断
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扁平苔癬、乳頭腫、乾癬、紅板症、扁平上皮癌等があります。

治療
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まず、刺激となっているものがあれば除去します。小範囲のものではレーザー
照射や凍結外科療法が行われることもありますが、通常は薬物療法としてビタ
ミンAの内服や各種軟膏が有効といわれてます。広範囲に病変が及ぶ場合、生
検の結果上皮異形成と診断される場合、薬物療法の効果がない場合には、病変
粘膜の外科的切除が必要な場合があります。生検にて上皮内がんという結果の
場合には、口腔扁平上皮がんとして取扱います。

引受査定のポイント
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現症の場合、定期的に受診している場合には、死亡保険も医療保険も引受可で
すが、がん保険は延期とした方がよいでしょう。それ以外は、死亡保険は保険
料割増等の条件付きで、医療保険とがん保険は延期としたほうがよいと思われ
ます。

既往症については、治癒または切除した場合が考えられますが、経過年数によ
り、死亡保険は引受可ですが、医療保険については延期~引受可、がん保険の
査定については注意したほうがよいでしょう。治療内容や、治療期間の確認を
考慮して査定します。

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ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

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