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◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 114◆◇ 2014.10.30

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アトピー性皮膚炎
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アトピー性皮膚炎とは、憎悪、寛解を繰り返す、掻痒のある湿疹を主病変とす
る疾患であり、患者の多くはアトピー素因(気管支喘息、アレルギー性鼻炎、
結膜炎、アトピー性皮膚炎またはIgE抗体を産生しやすい。)を持つとされて
います。(日本皮膚科学会の診断基準より。)

肌(皮膚)のいちばん外側にある表皮は、厚さが平均約0.2ミリのとても薄い膜
で、外部からの異物の侵入や体の水分の蒸散を防ぐ働きをしています。表皮は、
外側から「角層」「顆粒層」「有棘層(ゆうきょくそう)」「基底層」の4つ
の層からなっており、その大部分をケラチノサイト(角化細胞)と、それが変
化した細胞が占めています。

アトピー性皮膚炎は、その表皮のなかでも角層の異常に起因する皮膚の乾燥と
バリアー機能異常という皮膚の生理学的異常を伴い、多彩な非特異的刺激反応
および特異的アレルギー反応が関与して生じる、掻痒を伴う皮膚における慢性
に経過する炎症をその病態とする湿疹・皮膚炎群の一疾患です。
(日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎ガイドラインより。)

原因物質
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ダニアレルゲン、食物アレルゲン(卵白、牛乳、小麦、大豆、ソバ等)、花粉
アレルゲン(ブタクサ、ヨモギ、スギ、アシ等)、真菌アレルゲン(カンジダ、
アスペルギルス等)、動物上皮アレルゲン(ネコ、イヌ等)があります。

憎悪要因
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体質や身の回りの環境、免疫関連遺伝子が考えられています。具体的には、冬
場の乾燥・夏場の気温上昇・埃っぽい室内、受験・就職・寝不足等によるスト
レス、不規則な生活、食物アレルギーや花粉症等が考えられます。

検査
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血液検査ではTARC値の上昇、好酸球値の上昇、総IgE抗体値の上昇、特異
IgE抗体値(ダニ、スギ、小麦、卵白、牛乳、大豆等)を測定します。
VASは主観的な掻痒・睡眠障害の程度の指標で、全く痒みがない0%~最も
痒みが強い100%で表します。SCOREDは発疹の範囲、紅斑・苔癬などの
発疹の多様性、VAS等を数値化し、108点満点で重症度を評価します。

重症度(SCORED以 外の基準)
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軽症 :面積にかかわらず軽度の皮疹のみみられるもの
中等症:強い炎症を伴う皮疹が体表面積の10%未満に見られるもの
重症 :強い炎症を伴う皮疹が体表面積の10%以上30%未満
最重症:強い炎症を伴う皮疹が体表面積の30%以上

症状
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掻痒は診断基準の大項目に記載されています。発疹は頭部に始まり、顔面、体
幹、手足に広がってきます。慢性化すると鳥肌のようにザラザラしてきて皮膚
が次第に厚くなります。

鑑別診断
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接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、単純性掻痒、疥癬、汗疹、魚鱗癬、皮脂欠乏性
湿疹、手湿疹等の皮膚疾患があります。

治療
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正しい診断、重症度の評価をした上で、原因、悪化因子の検索 と対策、スキン
ケア、そして薬物療法が治療の基本となります。

1.入浴と洗浄によって皮膚を清潔に保ちます。
2.皮膚の乾燥に対しては保温薬を全身に塗ります。
3.皮膚の炎症に対してはステロイド外用薬やタクロリムス軟 膏を塗ります。
4.かゆみに対しては抗ヒスタミン薬を内服します。
5.免疫抑制薬であるシクロスポリンの内服は、既存の治療に抵抗性の16歳以上
 の患者で、3ヵ月以内に休薬することが使用指針により求められています。

合併症
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喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、伝染性膿痂疹 (とびひ)、
白内障・網膜剥離(目をこすったりするため)、伝染性軟属腫、カポジ水痘様
発疹症等があります。

引受査定のポイント(重症度や合併症により)
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死亡保険については標準体での引受も考慮できるでしょう。
医療保険については、重症度により期間を変えて、皮膚の部位不担保等の条件
付での引受を考慮できます。既往症であったり、現症でも軽症で限局性である
場合には、標準体での引受も可能でしょう。もちろん、気管支喘息等の合併症
の有無を確認し、あればそちらの疾患も加点しての査定となります。

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