株式会社査定コンサルティング

生命保険査定業務・教育研修等を総合的にサポート

HOME > 未分類 > ◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 10◆◇ 2009.9.14

◇◆医学豆知識メルマガ Vol. 10◆◇ 2009.9.14

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
腰椎椎間板ヘルニア
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 一般に「背骨」といわれる脊椎はいくつもの骨が重なってできており、上から、頚椎(C)7個、
胸椎(T)12個、腰椎(L)5個、仙椎(S)5個、尾椎1個の骨で構成されています。
椎間板は椎体と椎体の間にあり、その間の圧力を和らげるクッションの役割をしています。
椎間板は、外周を取り巻くコラーゲン様の線維輪と、中央のゼリー状の髄核から構成されます。

 椎間板ヘルニアはこの線維輪が脊柱管へ押し出されることをいいます。これにより、痛み、しびれ、
運動麻痺といった症状がでます。椎間板ヘルニアには、加齢による退行性変性や大きな圧力負荷で
線維輪自体が変形・突出して脊柱管に押し出され、神経組織を圧迫刺激する「膨隆型」と、
亀裂により中のゼリー状の髄核が押し出される「脱出型」があります。

 椎間板ヘルニアは頸椎・胸椎・腰椎のいずれにも起こる可能性がありますが、重力や可動性の
影響で腰椎(特に第4/第5腰椎、第5腰椎/第一仙椎))に最も多くみられます。
日本では人口の約1%が罹患し、好発年齢は20~40代で男性に多く発生します
(男性2~3:女性1)。大部分(80%)が自然経過か保存的療法だけで改善を示しますが、
40~80%に再発がみられます。
強い症状・長期に及ぶ患者の10~30%は手術(年間10万人当たり46.3人)に至り、
手術例の5~10%が再発し改善率は初回より低くなります。
再発の原因としては加齢・軽微な外傷・原因遺伝子等があります。

症状と経過
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 最も多いのが片側の下肢痛ですが、安静時には軽快します。
しびれなどの感覚障害や運動神経麻痺による筋力低下、稀に排尿障害(第2~第5
仙骨) を呈する場合もあります。
椎間板ヘルニアが巨大な場合には、両側性に症状が生じたり、脊柱管狭窄症の様な
間欠性跛行を呈したりします。間欠性跛行とは、一定距離を歩行後に下肢に疼痛を感じて
歩けなくなるのですが、少し休むと痛みが軽減してまた歩けるようになる症状です。
出現した部位が上位の場合は腰痛(第2腰椎)股関節痛(第3腰椎)、
下位では坐骨神経痛を呈することもあります。

検査と治療(診断・薬剤・手術)・予後
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
検査: X線検査・MRI・ミエログラフィー等。
治療:
脱出した髄核は数ヶ月で吸収される事が多いので治療の原則は保存療法です。
    鎮痛剤・牽引・コルセット固定・温熱療法・電気刺激療法など。
    疼痛対策としては神経根・硬膜外ブロック療法など。
以上の保存療法で約9割が改善しますが、残りは入院の上、安静・持続牽引やブッロク等を
2~3週間行うこともあります。
絶対的手術適応は排尿障害がある場合のみですが、激しい痛み伴う場合や筋力低下、
3ケ月以上痛みが持続する場合などは手術適応となります。
肉眼的・顕微鏡的・内視鏡的に椎間板ヘルニアを摘出手術する方法があります。
またレーザー治療や経皮的椎間板ヘルニア摘出術もありますが適応が限られています。

告知のポイント
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
部位(詳細)と治療期間、治療内容・再発の有無。また、入院や手術をした場合には術式や
合併症・後遺症の有無の報告が必要です。

引受査定のポイント
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
現症:死亡保険は、症状によりStdか条件付き、医療保険は条件付きか不可となるでしょう。
既往症:死亡保険はStd、医療は経過年数に応じて部位不担保での引受となるでしょう。

ただし、再発性の場合は死亡保険については削減などの条件の付加も考慮に入れ、
また医療はワンランク厳しく査定するのがよいと考えます。
手術のない入院例はモラル等も考慮して、ある程度厳しく査定する必要があるでしょう。

手術後は再発や合併症・後遺症がなければ、死亡保険はStdを考慮、医療保険は
経過年数に応じて部位不担保等での引受となるでしょう。
腰椎椎間板ヘルニアと確定診断されていれば、がん保険はすべてStdでの引受を考慮します。

参考サイト
「今日の治療指針2005年」医学書院
「解剖学アトラス」文光堂
「日本整形外科学会ガイドライン(2005年)」

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
ご意見・ご質問はinfo@hokensatei.comまでお寄せください。

戻る